「もっと使いこなす!「システム思考」教本」

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お勧めしてもらった本。「システム思考」として、ロジカルシンキングクリティカルシンキングの上位となるような、「系の全体を考える」考え方を伝えている本です。(私は個人的には、こういう「関わるもの一式」を「系」ということが多いです)
以下のような章立てと概要になります。

  1. 概念:全体最適ってどういうことなのか、自分や他の「人」の考え方、志向まで考える必要があるよ、という話
  2. ツール:10コくらいの、こういう話をするときに使えばいいよ、というツール集
  3. 個人編、組織編、事業戦略編、社会編:サンプル集。「これだけ広い幅で使えるんだぜ!」という(半分)実例

個人的には、自分である程度認識していた範囲のことを書いてある感じで、ツールの使い勝手もイマイチではありました。ただ、一貫しているのは「いかに視野の幅を広げるか」というアプローチで、サンプル集を見ることで、知らなかったところについて視野の広げ方を体感できる、というのはよいのではないでしょうか。
ツールについてもう少し語っておくと、こういう議論のためのツールって標準化されていて一緒にその認識で話をできるから意味があると思っていますが、あまりにツールの抽象度が高くて、ちょっとすぐに使えるようなものではないかな、という感じです。氷山モデルとかは一般的でやりやすいですが、バランスループ(電気回路的に言うと負帰還)と強化ループ(同 正帰還)とかは絵としてわかりにくい、など。この辺、回路図で似たようなことをやってきたから余計に感じるのかしら。

サンプル集のタイトルだけいくつか挙げておくので、これで興味をそそられたら見てみるのも一興ではないでしょうか。

  • ダイエットがうまくいかない
  • 問題解決がまた新たな問題を作る
  • 泥沼の価格競争
  • イースター島モアイの謎

(それぞれ、各サンプル章から1点ずつ)